· 

ハーフパンツがダサい男は上着の重みを知らない

まるで「川遊びの少年」スタイルに⁉

この季節、男性ファッションアイテムとして重宝するのがハーフパンツ。

商品名によってはショートパンツともハーフパンツとも呼ばれますが、厳密な定義の違いはないようで、ハーフパンツは丈がひざよりちょっと上くらい、ショートパンツはそれと同じくらいかそれよりも短いものを指すというイメージ。ここでは「ハーフパンツ」という名称で統一します。

とくに今年はどのブランドもさまざまな種類のハーフパンツを展開していますから、「今まであまりはいたことがなかったけれど今年はチャレンジしてみたい」という人もいらっしゃるのではないでしょうか。

見た目もはき心地も涼しくラクなハーフパンツですが、1つ問題があります。それが、ハーフパンツをはくと子どもっぽくなってしまいがちな点です。

とくに、上にタンクトップ1枚を合わせてしまうと、まるで「川遊びの少年」に。小学生のお子さんに交じってもわからないようなお子様スタイルになってしまいます。

これこそが「ハーフパンツの落とし穴」です。

もちろん、海外旅行に行った際など人目が気にならない開放的な場面であればそれでもいいと思うのですが、大人スタイルを目指すのであれば、少々注意が必要。

今回は、そんな、ハーフパンツのさりげなくオシャレな着こなし方についてお伝えしましょう。

まず、ハーフパンツのほどよい丈感について。

とくに何センチから何センチといった細かいルールはないのですが、NGな丈が1つだけあります。それが、ふくらはぎのいちばん太い部分で止まる“半端丈パンツ”です。この丈ははきこなすのがかなり難しいので、避けるのが無難でしょう。

ひざは出ていても出ていなくてもOK。ふくらはぎ丈は選ばないということだけ守っていただければ、間違いのないハーフパンツスタイルができます。ぜひ、中途半端に隠さず、潔くひざ丈を選ぶのがいいでしょう。

カラーは、ベージュなどの明るい色ではなくて、ネイビーやブラックなどの濃い色を選ぶといいでしょう。

ハーフパンツは足が見えてくだけた印象になるため、シックでエレガントな締めカラーで落ち着き感をプラスしてあげる狙いです。

ポイントは“腕を隠す”

そして、大人の着こなしをかなえる大きなポイントは、ズバリ“腕を隠す”こと。

上はタンクトップ、下はハーフパンツというように腕と足の両方を露出すると先述のように子どもっぽく見えてしまいます。大人の肌見せは「脚を出したら腕を隠す」というように出しすぎないのが成功の秘訣です。

腕を隠すアイテムとしてオススメなのが、リネン(麻)素材のロング丈シャツ。夏に長袖は暑く感じるかもしれませんが、リネン素材は風通しのいい素材ですし、薄いものが多いので意外と涼しいんです。

また、袖を2、3回ロールアップして手首を見せると、見た目もかなり涼しげな印象になりますし、リネン素材は「こなれ感」を演出してくれるので、オシャレ度もアップします。

ただし、カラーは白を避けるのが無難です。というのも、リネンシャツは素材が薄いがゆえに白だと“肌が透けて見えてしまう”問題が発生してしまうからです。

肌が透けにくいベージュやカーキなどの濃いサファリ系の色や、ネイビー、ブラックなどをチョイスすれば、下にエアリズムシャツなどを着込まなくてもリネンシャツ1枚で着ることができます。おまけに経験値も高くみえ、より垢抜けて見えます。

ハーフパンツは濃いネイビーやブラック、シャツはベージュやカーキなどのサファリカラー、ネイビー、ブラックを挙げましたが、組み合わせは自由です。

「ブラック×ブラック」「ネイビー×黒」などどちらとも濃い色で統一しても素敵だと思います。

イチオシは長袖シャツですが、半袖Tシャツなどを合わせても、もちろんOKです。

ハーフパンツスタイルに限らず、夏のファッションはTシャツにパンツという2アイテムで済ませてしまう、いわゆる“ワンツーコーデ”になりがちですが、脱ワンツーコーデを目指すとオシャレ感が増します。

そこで使いやすいアイテムが、今流行のオープンカラー(開襟)シャツです。Tシャツの上にオープンカラーシャツを1枚羽織ってあげるだけでファッションのアクセントになります。

この際、服や靴、小物なども含めて多くの色を使うと散漫な印象になってしまいますので、できるだけ3色以内にまとめてあげるといいでしょう。

たとえば「ベージュ×白×黒」や「カーキ×白×ネイビー」といったカラーや、「ブラウン×黒×白」も今年らしくてオシャレ。「カーキ×ベージュ×白」もサファリっぽくていいですね。「グレー×白×黒」のモノトーンもかわいいです。

中のTシャツは、白か黒を選べば間違いなし。この上に羽織るオープンカラーシャツは、アロハシャツのような柄がすぎるものだと着こなすのがちょっと難しいかもしれません。とくに下がハーフパンツだとヤンチャなイメージになってしまいますのでご注意を。無地やストライプを選ぶといいですよ。

足元はキレイ目シューズでまとめる

最後に、ハーフパンツのときの足元についてお伝えしましょう。

ビーチサンダルのようなタイプにすると一気に「子どもの川遊び」感がアップしてしまいますので、できるだけ足元もキレイにまとめたいところ。

夏特有のシューズ、エスパドリーユがオススメです。このエスパドリーユは、底にジュート(麻)、アッパーにキャンバス地や木綿を使ったピレネーや地中海地域発祥のシューズですが、夏らしい爽やかな印象になり、ビーチでも気を使うことなくはけます。かかとを踏んでラフに履くのもクールです。

このほかにも、レザーのスニーカーや、街中でもよく見かけるレザーサンダルはプラスαとして夏に使えるアイテムです。

ゴム製ではなくレザーを使ったサンダルなら品がプラスされ、子どもっぽさを抑えられます。本革でなくてもレザーライクな素材ならOK。色は、黒やこげ茶などの締めカラーがいいでしょう。とくにこげ茶はスタイルをピリっと引き締めつつ、上品に決まります。

小物は、ステンレスのゴツめの時計やスポーツウォッチを着けるとポイントになっていいと思います。

さらに黒縁メガネを合わせればグッとオシャレに。小物使いで雰囲気が変わります。