致死率が高い『一酸化炭素中毒』

冬になると、気温も下がり、大雪になることもあります。家の中では、暖をとるためにストーブを焚いたり、移動先では、大雪に見舞われ立往生したりとトラブルにあってしまいます。

そん中、注意が必要なのが『一酸化炭素』。

一酸化炭素は、暖炉、ガスコンロ、ストーブ、自動車などで発生します。
特に、換気が不十分な場合には一酸化炭素中毒の危険性が高くなります

短時間で人の命を奪ってしまう恐ろしい『一酸化炭素』について調べてみました。

一酸化炭素とは

石油やガソリンなど炭素を含む物質が燃える時、酸素(空気)の供給が十分な場合は、完全燃焼して「二酸化炭素」(CO2)が発生しますが酸素の供給が不十分な場合は、不完全燃焼を起して一酸化炭素が発生します。
つまり密閉した建物などで火災が起きると物が燃える際に酸素が必要とあなりますが酸素はすぐに消費されてしまい酸素がない状態で物が燃えるため大量に一酸化炭素が発生します。
また一酸化炭素に匂いも無く空気より軽いため部屋の上の方に充満する性質があります。

一酸化炭素中毒の原因や原理

普通の状態では血液の中のヘモグロビンが酸素を運びます。
ところがここに大量の一酸化炭素が入ってくるとヘモグロビンと強力にくっついてしまい酸素が運べなくなってしまうのです。
その結合力は酸素の200倍ですつまり一酸化炭素中毒は酸素を体中に運べなくなった酸欠状態と言えます。

症状

酸欠状態の症状がでます

初期

気分不快、判断力低下、めまい、頭痛、吐き気

進行状態

意識障害、視覚異常、昏睡状態

最終的には心肺機能が停止し脳死から心停止に至ります。

検査診断

明らかに酸欠状態の場合はすぐに治療を行わなければなりません。
血液検査(血液ガス分析)にてCOHb(一酸化炭素ヘモグロビン)の数値が高いことで確定診断します。

治療

酸素投与

当然酸欠状態ですから100%酸素を投与し続けます。場合によっては気管内挿管(気管にチューブをいれて酸素を送り込む)を行い強制換気します。

高圧酸素療法

COHbの値が高い場合には、適応にあてはまる患者さんに対し、必要に応じて高圧酸素療法が行われます。
高圧酸素療法とは、2~3気圧の圧力環境下で100%酸素を吸入する治療法です。この高圧酸素療法を、1回あたり約90〜120分かけて行います。

大雪時での立往生Q&A


一酸化炭素中毒を防ぐ『チェッカー』


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