貴方の原因不明な症状は【天気痛】かも

季節の変わり目に多く起こる頭痛やめまいなどを、「天気痛」と呼びます。その原因や対処法について解説します。

キーワードは【15度】

強い台風14号は、10月8日午後3時現在、奄美大島の東海上にあり、今後東寄りに進路を変えて、10日午前9時には紀伊半島の南に近づく見込みです。その後は速度を速めながら東海から関東の南岸を進む予想で、上陸するおそれもあります。 台風の影響で雨が降り、8日は東京でもかなり気温が下がりました。7日は最低気温が14.6度、最高気温が23.9度でしたが、8日は最低気温が13.8度、最高気温は15.5度となり、11月中旬並みの気温でした。

実はこの「15度」が一つのキーワードです。15度より暑いか寒いかによって、私たちの消費行動に影響がでるといわれています。15度以下になると、使い捨てカイロや入浴剤などの冬物の売り上げが大きく伸びるそうです。本格的な寒さを感じる気温が15度ということになります。

天気痛とは?

急に寒くなった時などに出やすくなるのが、「天気痛」と呼ばれる症状です。 気圧医学が専門の愛知医科大学・佐藤純医師によると、温度、湿度、気圧が大きく変化すると、耳の奥にある「内耳」と呼ばれる気圧センサーが作動して、自律神経が乱されるということです。 このセンサーが特に敏感な人は、急激な温度差や気圧の差が起こると体がついていけなくなり、耳のセンサーから痛みを作る神経や脳の奥にある脳幹などに連絡がいき、頭痛、めまい、耳鳴り、けん怠感などが引き起こされます。これが天気痛です。

どんな人が天気痛になりやすい?

急に寒くなった時などに出やすくなるのが、「天気痛」と呼ばれる症状です。 気圧医学が専門の愛知医科大学・佐藤純医師によると、温度、湿度、気圧が大きく変化すると、耳の奥にある「内耳」と呼ばれる気圧センサーが作動して、自律神経が乱されるということです。 このセンサーが特に敏感な人は、急激な温度差や気圧の差が起こると体がついていけなくなり、耳のセンサーから痛みを作る神経や脳の奥にある脳幹などに連絡がいき、頭痛、めまい、耳鳴り、けん怠感などが引き起こされます。これが天気痛です。

天気痛 増えている理由

では、なぜ天気痛が増えているのでしょうか。原因として、まずは異常気象があります。近年、ゲリラ豪雨や台風の大型化などで、気圧、気温、湿度の変化が激しくなっています。 次に、生活スタイルの変化です。最近は夜型生活など不規則な生活スタイルの人も増えています。また、長時間スマホを利用することで、自立神経が乱れやすくなるということもあります。 さらに、2020年は特に患者が増えることが予想されるといわれています。新型コロナの影響で、家に閉じこもっている時間が長く運動不足で体力が落ちている人が多いこと、今年の夏が猛暑だったことから寒暖差が大きくなっていることなど、天気痛が起きやすい条件がすべてそろっているからです。

週間「天気痛」予報

自分たちでできる天気痛の対処法を紹介します。週間「天気痛」予報というものがあります。 東京・港区では、10月9日から天気痛に「やや注意」が続いて、10月12日が「警戒」、台風の通過により気圧が大きく変化するため天気痛のリスクが高いとみられています。この予報は2020年3月からはじまったもので、ウェザーニュースのホームページで、全国各地のものをみることができます。

天気痛になってしまったら

天気痛が心配な人は、予防が大切です。普段からめまいや頭痛などが起きやすい人は、薬を準備しておくこと、自律神経が乱れやすい生活を避けて夜更かしをしないこと、スマホはみすぎないことで予防ができます。 実際に天気痛になってしまったら、耳の血行をよくする耳ほぐしが効果的です。耳の奥の気圧センサーが原因だからです。 (1)耳をつまんでひっぱる (2)ゆっくり耳を5回まわす (3)耳を包むように折り曲げる (4)手のひらで耳を覆ってゆっくり回す 耳の血行を良くしてむくみを取れば、敏感さが抑えられ症状が軽くなるといわれています。 季節の変わり目には、なんとなく体調がすぐれないなと感じる人も多いと思います。そうした痛みやだるさをそのまま放置したり我慢したりせずに、予防法や対処法を知っておくことで症状が軽減される可能性があります。まずは「天気痛」という病気をきちんと知ることから始めましょう。