フリーWi-Fi(フリースポット)に潜む危険性

◆便利な無料Wi-Fiに潜む危険性に注意!

フリーWi-Fiは公衆無線LANの一種で、Wi-Fi対応のPCやスマホを持っていれば無料で利用できるインターネット接続サービスです。

なかには携帯キャリア限定や、事前にパスワード取得が必要なケースもありますが、多くのサービスは誰でも自由に使うことができます。

外出先で「大容量ファイルを送りたい」「ビデオ通話を楽しみたい」、「動画をチェックしたい」ときなど、特に役立つフリーWi-Fiですが、一方で、日によって通信速度が違ったり、セキュリティが甘かったりなどのデメリットも。

なにより怖いのは、不正アクセスやウイルス感染のおそれがあるということ。スマホが乗っ取られて犯罪に利用されることだけは避けなければなりません。

また、通信内容が覗き見される危険性もあり、そこにクレジットカード番号などの個人情報が含まれていたら、実害が避けられないケースも……。

ほかにもSNSアカウント乗っ取りやなりすまし、撮影した写真や動画の流出被害なども報告されているので、フリーWi-Fiを利用する際は細心の注意が必要です。

◆フリースポットでやってはいけない3つのこと

フリーWi-Fiを利用できる場所を「フリースポット」と呼びます。フリースポットは駅や空港をはじめ、飲食店や商業施設、病院、宿泊施設など、街中のいたるところに存在します。

こうしたフリースポットでは、気を付けるべきポイントがいくつかあります。

NG「1」:知らないフリースポットの利用
商業施設や病院、宿泊施設などで開放されているWi-Fiスポットは、安全性に配慮されているものが大半ですが、提供元が確認できないような、正体不明のWi-Fiスポットには接続しないようにしてください。

Wi-Fiスポットの中には、無防備なスマホユーザーをハメることを目的とした罠Wi-Fiが潜んでいる場合もあるのでご注意を。

NG「2」:暗号化されていないフリースポットの利用
暗号化されていないフリースポットでは、通信内容が丸見えになる危険性があります。

SNSを使うだけでもアカウント乗っ取りなどの被害に遭うおそれがあるので、セキュリティ保護されているネットワークかどうか(鍵マークがあるかどうか)を確認した上で、利用するようにしてください。

NG「3」:ログインが必要なページへのアクセスや個人情報の送受信
ログインが必要なページでは、IDやパスワード情報を送信しないのが賢明です。ネットバンキングやオンライントレードはもちろんですが、WEBブラウザを利用した通販なども控えた方がいいでしょう。

メールチェックや、SNSへのログインだけでも被害に遭ったというケースが多数報告されていますが、メールやSNSを控えるのは難しいこと。フリースポットでメールやSNSを利用する場合は、(1)と(2)の条件をクリアした上で、人に見られて困る情報の入力は控えるようにしてください。

◆フリースポットを安全に使うための7つの対策術

万が一に備えて、乗っ取り対策は万全にしておきたいところ。フリーWi-Fiを悪用した不正アクセスや盗み見などの被害に合わないためにも、

1:むやみにフリースポットを登録しない
2:接続前に確認メッセージを表示する
3:登録されているアクセスポイントごとに自動接続を切る
4:使わないときはWi-Fiを切っておく
5:セキュリティソフト(アプリ)を入れる
6:無料Wi-Fi利用中は「https」から始まるサイトだけ見る
7:VPNサービスを利用する


といった対策をとるようにしましょう。

最近では特にVPN(Virtual Private Network)が注目を集めていて、無料Wi-Fiの通信が暗号化されていないのであれば、VPNを利用してユーザー自身が通信を暗号すれば、リスクの軽減につながります。

詳細は省きますが、VPNは、不特定多数が利用するネット上でデータを安全にやりとりするため、暗号化した専用回線を使って通信を行い、第三者への漏えいを防ぐ技術です。そう聞くと扱いが難しそうに感じるかもしれませんが、たとえば「@nifty VPN wifi」のようなVPNサービスを利用すれば、簡単に導入できます。

VPN接続に必要なものをサービス事業者が用意してくれていますので、あとは申し込んで専用アプリをインストールするだけでOK! たったこれだけで、危険が潜むと言われるフリースポットでの通信を暗号化できてしまいます。

これまで気にせずフリースポットを使った経験がある人は、今回紹介した方法を参考に、状況に応じた対策を試みてください。