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車はネット購入する時代へ

【ニューヨーク時事】米国で自動車のインターネット販売が加速している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出制限や販売店の営業停止がきっかけだが、自宅で車選びから試乗予約、融資の申し込みまでできる利便性が消費者に受け入れられているようだ。


 自動車販売チェーン最大手オートネーションは、ネットサービス「ストア・ツー・ドア」を展開。利用者はメーカーや車種、予算などを条件に車を検索し、注文後は自宅まで届けてもらえる。


 メーカーもこうした動きを後押しする。ゼネラル・モーターズ(GM)が2013年に立ち上げた販売サイトの利用者は、新型コロナの影響で通常の2~4倍に拡大。

 

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が今年4月に導入したシステムは電子署名技術でオンラインでの契約書作成を可能にした。


 日本勢もトヨタ自動車の4月の新車販売の半分以上をネット取引が占めたほか、ホンダも4月中旬に予定していた販売サイトの立ち上げを3月末に早めるなど力を入れている。


 高価な買い物をネットで済ますことに一般の消費者の抵抗感はなお強いが、全米自動車ディーラー協会(NADA)のライカート会長は米メディアに対し「(ネット販売は)車の購入に対する考え方を根本的に変えようとしている」と述べ、新型コロナ終息後もこうした流れが続くとみる。