政府は28日、新型コロナウイルス治療薬の候補となっている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、5月中に薬事承認する方向で調整に入った。厚生労働省幹部によると、ドイツや米国で近く承認されれば、緊急対応として国内での審査を簡略化し、1週間程度で国内初めての新型コロナ治療薬として承認する方針だ。
安倍晋三首相は28日の衆院予算委員会で、「レムデシビルの『特例承認』に向けて作業を進めている」と明言。ワクチン開発なども進めば「重症者と死亡者を抑制することが可能になる」と期待を示した。
レムデシビルはエボラ出血熱の治療を目的に米ギリアド・サイエンシズが開発。日米などが共同で新型コロナウイルスへの有効性を調べる治験を行っており、特に重症患者への効果が期待されている。
レムデシビルとは・・・・
【ニューヨーク時事】米医療関連ニュースサイトのSTATは16日、米バイオ医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズが開発した抗ウイルス薬「レムデシビル」の臨床試験(治験)で、新型コロナウイルスに感染した患者が急速に回復していると報じた。
STATによると、重症の113人を含む125人の新型コロナ患者を対象としたシカゴ大医学部による治験で、レムデシビルを毎日投与したところ、発熱や呼吸器症状が著しく改善し、1週間以内にほぼ全ての患者が退院した。死亡したのは2人のみだったという。
ギリアドはSTATに対し、「進行中の治験のデータが利用可能になることを楽しみにしている」と述べた。
トランプ大統領は先月、レムデシビルについて「非常に良い結果が得られたようだ」と述べ、有望な治療薬になり得るとの見方を示していた。
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