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【はんこ文化】見直しが本格化

「はんこ文化」の見直しなど日本企業のIT化へ政府が本腰を入れ始めた。総務省は20日の有識者会議で、企業間でやりとりする請求書などの電子書類が本物だと証明する民間の認定制度の運用を2022年度から始める計画を提示。新型コロナウイルスの感染拡大で広がった在宅勤務(テレワーク)の定着に寄与すると期待される。

 

今回議論されるのは「eシール」と呼ばれ、企業が電子書類を作成したことを証明する社印の電子版。これが普及すると、出社して紙の書類に社印を押して郵送するといった手間が省ける。企業間で行き交う書類の電子化が進めば、在宅勤務をしやすくなる。


 政府は世界銀行がまとめるビジネス環境評価で、30年に20カ国・地域(G20)で1位を目指す新目標も20日発表。IT化に遅れた日本企業がはんこや書類・対面決裁中心の習慣を見直せるかどうかがポイントとなる。

そもそも【ハンコ文化】は日本だけ?

どうして日本は、何をするにも【ハンコ】がいるんだろう?

 

・名前を書いた上にハンコを押印するのはめんどくさい

 

・形式ばって嫌だ

 

など、様々な欠点もあります。

 

そして、

日本でははんこを使う機会がとても多いです。

 

日常的に使われています。人生でもつ機会のある印鑑の本数は5本と言われています。

 

 ・実印 土地購入、車購入、ローン契約などに必要。

 ・銀行印 銀行口座の開設、お金の引き出しに必要。

 ・認印 履歴書、婚姻届、免許の更新のときに必要。

 

認印は、その他にも郵便物の受け取り、会社の業務担当をあらわすときにも使われます。

必要頻度が高いときには、朱肉いらずのシャチハタが使われます。

 

そもそも【ハンコ文化】は日本だけ?

 

アメリカ・ヨーロッパにおいて、はんこを使うことはほぼありません。

 

はんこに近いものが、国を表す「しるし」(西洋名:グレイトシール)です。

 

これは、役所が管理しています。アメリカの、翼を広げたワシのマークをみたことはありませんか?あのマークがアメリカ合衆国の国章(こくしょう)になります。

一般の人が使う事はありません。

 

はんこ文化が欧米に伝わらなかった理由には、様々ないわれがあります。

 

一番は「何かを押し付けて記録をする概念がヨーロッパに存在しなかった」ことでしょう。

 

事実、木版画である浮世絵に対して、画家のゴッホはその技術にいたく感銘を受けました。

 

あるのは、手紙の封書に使われるシーリングスタンプぐらいです。

 

では一般人が重要な契約をするときはどうしているのでしょうか?

 

契約書に名前を書くときには、本人であることをあらわす必要があります。

でないと、誰でも簡単に他人のフリが出来てしまいますね。

 

日本では「印鑑登録された印鑑」を押す事で本人確認ができます。

 

アメリカではノータリー・リパブリックという役職の人が存在します。

 

重要な契約の際に付きそう、第三者の立場の公証人です。

その公証人が、本人であることを認めるスタンプを押してくれます。

 

公証人は、会社の法務部、郵便局や銀行などにいるので、こちらから出向いて立ち会ってもらいます。

そう考えると印鑑は第三者をたてる必要がないので、便利に思えますね。

そもそもはんこの文化は中国から日本に伝わりました。

 

ですが、中国では印鑑制度は存在していません。欧米と同様に契約はサインですませます。

 

今では印鑑は中国のお土産として人気があります。お花や動物のマークの入った可愛い印鑑がたくさんあるそうです。

 

1914年に日本から登録制度を導入したのが韓国です。

 

ですが比較的画数のすくないハングル文字は、偽造問題が絶えませんでした。

 

100年あまり続きましたが、2009〜14年の間に印鑑制度は廃止されました。

いまでは電子認証を取り入れているそうです。

 

韓国と同じく台湾も1906年に印鑑制度を日本から導入しました。

そして現在もその制度は残っています。

 

名字だけを彫るのが一般的であるの日本に対して、台湾ではフルネームを彫ります。

なぜかというと台湾では夫婦別姓がほとんどだからです。

 

はんこの形も異なります。円柱型ではなく、会社で使うような角印が多いです。

日本と台湾だけが今でもはんこを日常的に使うのですね。

 

という事から、今でも使用してるのが、「日本と台湾」だけとなります。

 

ハンコは本人確認として、あるいは証拠として必要だと思いますが、「命」と天秤にかけた時、簡略化できることは簡略化し、また、不必要な業務は見直されていくと思います。