島津製作所は、4月20日にかねてより開発を進めていた「新型コロナウィルス検出試薬キット」を発売します。
当面は国内のみの販売となりますが、5月以降は海外輸出も視野にいれて準備を進めていきます。
本キットは、RNAの抽出・精製工程が省けるため、検査に要する人手を大幅に削減でき、かつ2時間以上かかっていたPCR検査の全工程を従来の半分である約1時間に短縮できます。
96検体用PCR装置を用いて、96検体を検査した場合でも1時間半以内で行えます。また、手作業を行わずに済むため。人為的なミスの防止にもつながります。
1.迅速・簡便な作業性
キットには必要な試薬がすべて含まれており、直ぐにPCR検査が実施できます。試薬および試料の調整、前処理(加熱)、反応、検出という全工程を約1時間で完了できます。煩雑なRNA抽出作業が不要で、試料は処理液と混合し加熱するだけのため、人手を低減でき、かつ人為的なミスが防止できます。
2.精度の向上
誤操作などにより、陽性にもかかわらず遺伝子増幅が起きなかった場合に誤って陰性を判断しないよう、本キットの反応液には、増幅工程が正しく進んだことを確認するための参照成分を添加しています。
これにより、偽陰性が生じる可能性を低減し、検査結果の精度向上が期待できます。
なお、本キットはPCR装置や分注ピペット、恒温槽、小型遠心機をはじめとする機材や、試料・遺伝子の取り扱い技術を要するため、ドラッグストアなどの小売店や個人への販売は予定しておりません。
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